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by engineering@dwango.jp

「アジャイルサムライ」読書会

今回の記事はちょっと趣向を変えて、「アジャイルサムライ」という本と、ドワンゴが取り組んでいるアジャイル開発手法についてご紹介します。

「アジャイルサムライ」とは

アジャイルサムライ

今年7月にオーム社から訳書が刊行された「アジャイルサムライ――達人開発者への道」という本のことです。

開発現場でアジャイル開発を実践するための現実的な手法や取り組みについて、軽妙な文体と親しみやすいイラストで語られています。

エクストリーム・プログラミング入門」や「アジャイルプラクティス」、「アート・オブ・アジャイル デベロップメント」といった名著が「アジャイル開発の教科書」であるならば、本書は現場で実践するための「アジャイル開発のマニュアル」というべき位置づけの本です。

監訳を担当したのは、日本におけるアジャイル開発の第一人者である角谷信太郎氏と西村直人氏。弊社のエンジニアであるレオがレビューに参加しています。

「アジャイルサムライ」読書会

ドワンゴの社内読書会

ドワンゴではこの本に刺激された有志が集まり、社内読書会を開催しています。昨日(9/14)は第8回が開催され、第11章「現場の状況を目に見えるようにする」を読み終えたところです。

この読書会は週に1度、90分のペースで行っています。参加者はあらかじめ取り上げる範囲を読んでおき、持ち回りで各節の要約を述べたあと、みんなでその節についてディスカッションする、というスタイルで行っています。

同僚であっても違うチームから集まった参加者同士が、かなり普段の業務に踏み込んだ内容で話し合いをしています。本書のサポートサイトに議事録がまとまっているので、興味のある方はご覧ください。

そのほかの読書会

この本の読書会はドワンゴ以外の企業やコミュニティでも活発に行われており、その議事録がサポートサイトにまとめられています。各読書会とも独自の方法で進められ、それぞれの環境や現場に密接した議論が行われています。だんだん開催が途切れていく読書会もあり、それも含めて興味深い記録になっています。

さらに、各読書会を「道場」になぞらえ、道場同士が「他流試合」を行うイベントが9/18に行われます。

各道場の「サムライ」たちはもちろん、監訳者やレビュアーも多数参加する予定です。興味のある方は参加登録されてみてはいかがでしょうか。

「アジャイル開発」とは

さて、そもそも「アジャイル開発」とはなんでしょうか。

アジャイルソフトウェア開発宣言

「ウォーターフォール型開発」に代表される計画重視の開発手法には、「鈍重である」「官僚的である」という欠点がつきまとってきました。厳格な計画に基づいて行程を進めるため、手戻りを許さず、状況や要求の変化に対応することが難しい手法なのです。

このような重量級開発手法へのアンチテーゼとして、変化を前提として迅速に対応する「適応的開発手法」が考案されてきました。そして2001年、適応的開発手法を実践する著名な開発者たちが集まり、「アジャイルソフトウェア開発宣言」という文書をまとめます。

この宣言が、「アジャイル開発」の精神的な根底となっています。

アジャイルプラクティス

「アジャイル開発」とは、ひとつの開発手法を指すものではありません。適応型開発を行うための様々な「プラクティス」の総称とでもいうべきものです。その中で、いくつかのプラクティスをパッケージとして体系化したものが、XP(エクストリーム・プログラミング)やScrum(スクラム)としてよく知られています。

「プラクティス」とは、適応的な開発を行うために有効であると思われる「ふるまい」のことです。変化に適応するために開発チームが取る「よい行動」が、次第に蓄積・整理され、プラクティスとして名前が付けられ、形式知として広まるようになりました。

有名なものとして…

  • ペアプログラミング
  • ふりかえり
  • イテレーション駆動開発

…などがあります。

ドワンゴにおける「アジャイル開発」への取り組み

ドワンゴでは2004年ごろからアジャイル開発手法に可能性を感じ、試験的な導入を始めました。その後あるチームではうまくいき、あるチームではうまくゆかず、試行錯誤と改善を続けながら、ドワンゴ流にアレンジした、いわば「オレオレアジャイル開発」を育んできました。

そして昨年、弊社エンジニアの庄司がDevelopers Summit 2010で「三周遅れのXP」という講演を行いました。ドワンゴ流XPについてのプレゼンテーションは好評をいただき、ベストスピーカー賞 総合第2位を受賞することとなりました。

そのあともドワンゴ社内では、いくつものチームがアジャイル開発手法を取り入れて業務を行っています。それぞれの取り組みをまとめ、「レガシー開発」と比較してよりよい開発手法を探るという講演を、先日開催された「XP祭り2011」で行いました。

プログラマの野口氏がウォーターフォール型モデルで受託開発を行う現職の開発手法を「レガシー開発」として紹介し、それに対して筆者がドワンゴ流のアジャイル開発について話しました。

当日は40人以上の方が聞きにきてくださったことからも、アジャイル開発への関心の高さを窺い知ることができます。

まとめ

「アジャイルサムライ読書会 in ドワンゴ道場」では外部の方の参加も歓迎しております。参加のお申し込みはこちらよりお願いいたします。

今後もドワンゴではアジャイルな開発手法の導入と習得を進め、より価値のあるプロダクトやサービスを、より迅速に届けるための取り組みを続けていきます。このような環境での就業にご興味のあるエンジニアの方は、ぜひこちらよりご連絡ください。

以上、「アジャイルサムライ」という書籍とその読書会、そしてドワンゴのアジャイル開発への取り組みをご紹介いたしました。